先輩就農者インタビュー

5年目、前向きに転機の自覚
石丸哲広さん

リンゴ、ナシ、ブドウなど松本市JA松本ハイランド

5年目、前向きに転機の自覚

奈良県出身でテレビマンを目指して上京したという石丸哲広さん。野鳥撮影機材の製造販売を手掛ける妻・絵里さんの実家で働いていたものの、後を継ぐほどには、のめり込めなかったそうです。土いじりに興味があった絵里さんの誘いで視野になかった農業に目を向けることに。都内で開かれた移住フェアでは松本ハイランドという「かっこいい名前」(石丸さん)に引かれて松本市のブースへ。市の担当者は熱心に勧める一方で、同席していた果樹農家は「大変だから絶対来るな」とも。「そう言われれば余計に行きたくなる」(同)と、会社を辞めて3カ月後には松本に来ていました。

選んだのは農作業の実際を知りたいと同市の支援事業を通して2日にわたりリンゴの葉摘み作業を体験した田中武彦、光太郎さん親子が住む今井地区。田中さん親子にはそのまま里親としてリンゴを中心とした果樹栽培を一から指導してもらいました。

今井地区では高齢化などで余る農地を荒廃させないため、積極的に新規就農者を受け入れる機運が高まっていたことも幸いでした。里親の信用で農地を集め、一部を就農者に回すことで最初から本格的な経営を学べる態勢になっていました。石丸さんも1年目から30アールのリンゴの成園を借りることができました。ただし、昼間は里親の畑で指導を受け、自分の畑の作業はその後に。振り返ると驚くほどハードな研修期間でした。

研修3年目に形の上では独立。5年目の現在は、リンゴを中心にナシ、ブドウ計2ヘクタールを耕しています。移住前2人だった子どもは3人に。知人もなく当初はとまどっていた絵里さんも農園の商品企画に携わるなど手応えを感じるように。充実感の一方で「転機を自覚している」と言います。

PROFILE

石丸哲広(いしまる てつひろ)さん

奈良県出身。都内で開かれた移住フェアに参加したことをきっかけに松本市へ移住。三児の父。

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